中南米最大のCRM/BPOプロバイダー、 S/4HANAへの移行価値を見出せず、安定したSAP ECCを今後も活用
2017年8月10日、ラスベガス & サンパウロ発 — エンタープライズ向けソフトウェア製品とサービスを提供し、OracleおよびSAP製品を対象とした独立系サポートプロバイダー大手のリミニストリートは本日、アテント社が2年前にSAPからリミニストリートへとサポートを切り替えて以来、SAP製品の総年間保守コストを60%節約していることを発表しました。
中南米でCRM向けサービスとソリューションを提供する大手プロバイダーのアテントは、この分野で世界上位3社に数えられており、15カ国で幅広く業務を展開しています。アテントは大幅な費用削減を達成したほか、同社が世界規模で利用している堅牢で安定したSAP ECC 6.0システムを少なくとも15年間アップグレードなしに、フルサポートを受けながら運用することを可能にしています。
SAPへの依存度を低減、現時点でS/4HANAに移行するメリットはなし
アテントは、2015年にSAPへの依存度とSAPにかかる費用を低減する取り組みを始めました。同社の15カ国における事業運営においては、安定して稼働するSAPアプリケーションが極めて重要な役割を担い、そこに大きく依存しているものの、高額なSAP S/4HANAへのプラットフォーム移行には、現時点でメリットを見出すことができませんでした。理由としては、移行を正当化するための確かなROIが欠如していたためです。一方で、まだ活用に適していないS/4HANAプラットフォームよりも、カスタマイズが施され、多機能で安定して稼働する既存のSECCプラットフォームの方が、ビジネス上のメリットと機能をより多くもたらすと同時に、現在と将来において予測される事業ニーズに十分対応可能であるという結論に達しました。そこでアテントは、現行のSAPへの投資を最大化しつつ、付加価値とより迅速なサポートを受けることが可能になるパートナーとして、リミニストリートを選択しました。
アテントの中南米・欧州・中米担当最高情報責任者(CIO)のロゲリオ・リベイロ氏は、次のように述べています。
「当社ではかつて、受けているサポート内容に見合わない相当な金額を、保守費用として毎年投資していました。それが、リミニストリートのサポートに切り替えたことで、直ちに年間サポート費用を50%削減できました。さらに、SAPにサポート要請チケットを発行したものの問題が解決されず、結局は自社でサポートしなければいけなかった場合も考慮すると、実際は年間保守費用の約60%を節約できていることが分かったのです。」
プレミアムレベルのサポートを提供する信頼できるアドバイザー
アテントには、リミニストリートのすべての顧客と同様に、SAPのアプリケーションと技術に関して平均15年以上の経験を有する専任サポートエンジニア(PSE)が割り当てられています。またすべての顧客は、リミニストリートと業界有数のサービスレベル契約を交わしており、重要ケースに対しては15分以内の対応が保証されています。
リベイロ氏は、さらに次のよう述べています。
「リミニストリートに切り替えたことで、ITチームがより戦略的な業務に注力する時間を確保できるなど、予想以上のメリットを享受できています。リミニストリートのサポートは、製品について熟知した経験豊富なエンジニアが担当するため、問題解決に要する時間が短縮されました。また他のメリットとしては、同社がすぐに利用可能なソリューションを提供していることです。おかげで、ソリューションを適用するために、コンサルタントを雇う必要がなくなりました。」
アテントはリミニストリートのサポートを受けながら、同社のERPインスタンスを統合し、15カ国の拠点でプラットフォームを共通化することができました。またリミニストリートは、同社が必要とするブラジルの税制や法規制の改定についても、年間を通してサポートしています。これらの複雑な改定対応は、税制と法規制を扱う特許申請中のテクノロジーと実績のある手法、ISO 9001の認証を受けた開発プロセスなどを組み合わせた、リミニストリートの革新的なアプローチによって実現しており、顧客が正確で質の高いサービスを利用できるようにしています。リミニストリートはこれまで、税制と法規制の改定に対応するために、全世界で13万5000件以上の更新を行ってきました。
リミニストリート中南米担当ゼネラルマネジャーのエドナイズ・マロンは、次のように述べています。
「アテントは、リミニストリートに移行して期待されるメリットを、過去2年間にわたり実感されてきました。同社は、中南米をはじめとする世界中の数多くのSAPライセンシーと同様の立場にありました。つまり、現行の堅牢なSAPアプリケーションをこの先何年も活用したいと考えており、S/4HANAへの移行に見合うだけのROIや、多額の費用と労力を費やすビジネス上の理由を見出せていないのです。実際、当社が最近実施した世界規模の調査によると、現行のSAP ERPリリースを運用し続ける計画であるとする回答者は、全体の89%に達しました。またS/4HANAに移行する計画がないか、現時点では移行することを決定していない回答者は65%でした1。リミニストリートは、エンタープライズソフトウェアのライセンシーが、自社の堅牢で安定したERPアプリケーションから享受する価値を最大化し、節約した費用をより戦略的な取り組みに振り向けることができるよう、全面的に支援してまいります。」
リミニストリートのレポート「Rimini Street Survey: 2017 SAP Applications Strategy Findings(リミニストリートの調査:2017年SAPアプリケーション戦略に関する知見)」をダウンロードするには、こちら(英語)をクリックしてください。
1リミニストリートの調査レポート「Rimini Street Survey: 2017 SAP Applications Strategy Findings(リミニストリートの調査:2017年SAPアプリケーション戦略に関する知見)」、2017年5月