混乱を回避しつつ変革へ備える
リコーは、現在オラクルEBSとオラクル・データベースを使い社内業務を実行していますが、今後の長期的なIT戦略には、オラクル製品からの移行を前提にしたシステム刷新が含まれていました。そのため、多大な費用とリソースを投入する必要のあるアプリケーションやデータベースのアップグレードに投資することは、リコーの経営戦略や財務戦略にとってメリットはなく、新しいITロードマップに基づいて資金とリソースを戦略的に投資したいと考えていました。
デジタル戦略部プロセス・IT・データ統括 副統括長兼 プロセス・IT・データ統括 コーポレートIT統括センター 所長である浜中啓恒氏は、次のように述べています。「オラクルから移行する事は既に決まっていたので、現在のシステムをアップグレードすることよりも、現在のシステム維持と安全性を確保することを優先しました。」
リコーはこれまで、ベンダーからのパッチ適用をルールにしていましたが、パッチを適用してテストするには、システムを停止する必要があり、業務に多大な影響を及ぼしていました。
リコーのIT戦略を推進する高度なセキュリティ
慎重に検討を重ねた結果、リコーは、システムを円滑に動作させるためにRimini Support™を採用し、また高度なセキュリティを確保するためにRimini Protectを採用し、オラクルEBSアプリケーションをAdvanced Application and Middleware Security (AAMS)で、オラクル・データベースをAdvanced Database Security (ADS)で保護することを決定しました。
Rimini Protect™のポートフォリオの一部であるこれらのソリューションは、既知および未知の(ゼロデイ)脆弱性へ対応できるソリューションを提供します。Rimini Protectは、計画的なダウンタイムやリグレッションテストを必要とすることなく、各ソフトウェアのインスタンスに対して、運用の中断や時間のかかる実装作業を行わず、迅速かつ容易に脅威を軽減するセキュリティアップデートを展開します。リミニストリートのソフトウェアサポートサービスとセキュリティサービスのSLAモデルは、世界中の顧客に対して、現地語によるサポートと、複数の地域にまたがる「フォロー・ザ・サン」アプローチを提供し、24時間体制で重要な問題に対して平均2分以内の応答時間を実現しています。
「同様のサービスを提供する企業との比較評価を行った結果、日本のマーケットで、弊社が必要とする高品質なサポートを、より低コストで提供できるパートナーはリミニストリートであるという結論に至りました。」さらに浜中氏は、それ以外にも複数の要因があったと語ります。「リミニストリートは、保守コストを数億円削減できる魅力的なサービスを提供しています。そして主要なERPやデータベースシステムをサポート対象とし、非常に高いスキルを持ったサポートエンジニアも擁しています。私たちは、リソースを必要のないEBSの大規模なアップグレードからほかの重要プロジェクトへ振り向ける事が可能になり、結果的に多額の資金を節約することができました。」
リミニストリートのサービス内容と実績を評価したリコーは、リミニストリートのサービスを1事業部から2事業部へと拡大しました。
コスト削減と安心・安全を獲得
リコーは現在、節約した資金とリソースを活用することで、次世代ERPへの移行を加速させています。
リミニストリートとの連携による具体的なメリットに加え、浜中氏は、次のように語りました。「これらのサービスは、基幹システムであるEBSを稼働させるうえで信頼できるセキュリティ機能を提供してくれるという安心感を与えてくれます。」
リミニストリートによって、リコーは、多大な費用とリソースを投入するアップグレードの心配をすることなくイノベーションに集中することができ、システム環境を保護するためのプロアクティブなセキュリティを実現することができます。これは、リコーの経営陣の戦略的先見性とリミニストリートの強固なセキュリティモデルの証であり、将来にわたって持続的な成長の実現と業界におけるリーダーシップ保持し続けることを実現する理想的な組み合わせなのです。
- 刷新対象であるレガシーシステムのセキュリティ担保を安価で確保し、システム刷新プロジェクトの全体コストを圧縮することが出来る
- アプリケーションとデータベースのリアルタイム・セキュリティ