オンプレミスERPの革新:プラットフォームの大変革をせずに切り拓く新たな道

David Rowe
EVP & Chief Marketing Officer
< 1 分(想定読了時間)

ServiceNowの2024年第3四半期の決算発表にあわせて発表された、リミニストリートとServiceNowとの提携は、エンタープライズソフトウェア業界に大きな変化を起こしました。 

リミニストリートとServiceNowの提携は、オンプレミスのERPシステムを利用している企業に対して、従来のような全面的な移行やプラットフォームの入れ替えを必要とせずに、最先端の自動化、可視化、そしてAI機能を活用できる画期的なアプローチを提供しました。これは「イノベーションにはシステム全体の入れ替えが不可欠」というこれまでの常識に一石を投じる、画期的な出来事です。 

私たちの言葉だけを信じる必要はありませんが、Forresterの最新のブログでも、その大きな価値と顧客にもたらす意味が明確に述べられています: 

「これは、ERP、SCM、HCM、CRMなどのSaaSやベンダーホスト型クラウドへの移行を中断している世界中のオンプレミスERPや他の大規模エンタープライズアプリケーションのユーザーにとって、朗報です。なぜなら、これらの移行は、数年単位・数百万ドル規模のアップグレードやトランスフォーメーション・プログラムになる傾向があるからです。 

SAP S/4HANAオンプレミスやECCオンプレミスのユーザーは、(業界で非常に高額とされている)RISE with SAP S/4HANAクラウド・プログラムを完了するのを待つことなく(あるいは始めることすらしなくても)、SAPのビジネスBusiness AIイノベーションを活用できると知り、喜ぶことでしょう。」 

シニアアナリスト、Akshara Naik Lopez氏 

この分析は、クラウド優先のERP戦略だけが唯一の選択肢ではないということを強調しており、私たちが市場で実際に見てきた動きとも一致しています。クラウドへの移行は多くのメリットをもたらすとされていますが、大規模な移行には多大なリスク、長期にわたるスケジュール、そして莫大なリソースの投入が伴います。 

企業は、自社独自の業務プロセスに最適化するために、既存のERPシステムに何百万ドルもの投資を行ってきました。これらは単なる技術的な投資ではなく、長年にわたって磨き上げられてきた業務ロジックと運用の知見そのものでもあります。これらの投資を放棄しなければ最新技術を活用できないという考え方疑問視されています。私たちはこれまでも、イノベーションと業務の安定性を両立させたいと考える企業に向けて、現実的かつ有効な選択肢があることを提案し続けてきました。市場の動向は明らかです。企業は、デジタルトランスフォーメーションにおける画一的なアプローチに代わる、柔軟で多様な選択肢を求めているのです。 

リミニストリートとServiceNowのパートナーシップがもたらす価値 

リミニストリートとServiceNowのパートナーシップは、安定性と理解のある既存のオンプレミスシステムを維持しながら、ServiceNowのプラットフォームが持つ最新のAI機能を重ねて活用できるという、非常に魅力的な価値提案を実現します。 

これは、既存システムの信頼性と最新のAIや自動化ツールが持つイノベーションの可能性、その両方を組み合わせたアプローチです。このハイブリッドモデルにより、企業は自分たちのペースで進化でき、イノベーションの効果を最も早く得られる領域に集中することが可能になります。 

この取り組みが特に意義深いのは、デジタルトランスフォーメーションはゴールではなく、継続的なプロセスであるという認識がますます広がっている点にあります。 

的確に「行きたい場所へ導いてくれる」パートナーを選ぶということ 

最近のビジネスリーダーたちはテクノロジーの選定において、これまで以上に高度な判断力を持っています。彼らは、事業の継続性を確保しながら、コストを大幅に削減できるパートナーを求めています。そして何よりも、エンタープライズテクノロジーという複雑な領域をどう進んでいくべきか、偏りのない実践的な知見に基づいたアドバイスをしてくれる存在を必要としているのです。 

この新たな時代の成功の鍵は、イノベーションを実現する上での技術面とビジネス面、その両方を理解しているパートナーを見つけることにあります。ここに独立系サポートプロバイダーの価値が明確に表れます。リミニストリートは、既存システムの安定性を保ちながら新たな機能へのアクセスを可能にすることで安定と革新をつなぐ橋渡しをしています。 

これは、顧客やサプライヤーに対して質の高いサービスを提供するために、必ずしもプラットフォームの全面的な入れ替えが必要なわけではないことを認識したアプローチです。時には、既存の投資の活用と、新しい機能の戦略的導入を組み合わせることも必要です。 

私たちが重点を置くのは、今直面している課題を解決しつつ、将来のイノベーションの基盤を築く、そんな実行可能なソリューションの提供です。しかも、システム全面入れ替えによる混乱やリスクを伴わずにです。 

ServiceNowとリミニストリートの提携は、単なる新しいサービスの提供にとどまりません。これは、テクノロジーでもビジネスでも、進歩の必要性と安定性の価値の両方を尊重することが、最良の解決策へとつながるということを思い出させてくれる、リマインダーでもあるのです。 

私たちがお手伝いします

私たちは、お客様がビジネスの観点から何を達成したいのかを時間をかけて理解し、従来のベンダーが指示するロードマップ以外の新しいソリューションやアプローチをご紹介します。私たちリミニストリートは、お客様の信頼できるパートナーとして、今まで数千社のお客様にご利用いただいております。

David Rowe

EVP & Chief Marketing Officer

ロウ氏は、エグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高マーケティング責任者(CMO)を務めています。この役職において、彼はリミニストリートのグローバルマーケティング戦略と実行を統括しています。また、数十億ドル規模の収益事業の実現に向けて、リミニストリートの事業を再構築、変革、拡大するための取り組みも主導しています。ロウ氏は、エンタープライズソフトウェア業界で30年以上の経験を持ち、大手国際ソフトウェア企業や急成長中のテクノロジー系スタートアップ企業向けにテクノロジーソリューションの策定、構築、マーケティングを手がけてきた実績を持つ、熟練したエグゼクティブリーダーです。