モダナイゼーションの奨め:第3者保守サービスの利用は、ERPの塩漬けではない

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モダナイゼーションの奨め:第3者保守サービスの利用は、ERPの塩漬けではない

ベンダーが提供する保守サービスをキャンセルしても、ERPソリューションは塩漬けにはなりません。実際、逆のことが起こり得ます。企業は、ERPで使っていた貴重リソースを解放して、最重要なエリアに投資できるため、ERPの外側に、クラウドを含むBest in Classのアプリケーションを充実させることで、ITシステム全体のモダナイゼーションを図ることができます。その結果、業務効率の向上とROIの最大化が可能になります。

例えば、ある大規模なOracleの顧客は、拡張および成長戦略の一環としてベンダーのメンテナンスをキャンセルした多くの組織の1つです。グローバル展開の途中でOracle E-Business Suite(EBS)をアップグレードすることによって生じるリスクを回避する必要性から始まりました。この組織は、Rimini Streetを活用したグローバル展開やOracle R12へのデータベースアップグレードなど、ベンダーのロードマップから脱却した後も、ERP戦略で成功を収めています。このリミニストリートのクライアントは、他の方法では手に入れることができなかったいくつかのモダナイゼーションおよびクラウドイノベーションプロジェクトを実施することもできました。

エンタープライズアプリケーションの世界は、刻々と変化しています。モノリシックERPスイートは、標準化と統合が目標であった過去30年間に深く普及しました。今は、ビジネスの俊敏性とイノベーションが、ビジネスとITのリーダーにとっての最大の関心事です。クラウドは、ビジネスのイノベーションにつながる新しいビジネスモデルの実現要因となってきています。

一般的な認識として、バックオフィスのエンタープライズアプリケーション(ERPなど)は、本質的に変革的ではなく、その結果、バックオフィスのアプリケーションをクラウドに移行しても、ほとんど利益を得ないと言われています。 いまや、企業にとってERPは、当たり前アプリケーションであり、そこから競争力を生むことは想定されておらず、ERPは、強化された機能を提供するクラウドテクノロジーと相互接続する必要がありますが、それでもエンタープライズの堅牢で安定した基本的なレコード システムとして機能します。エンタープライズアプリケーションのスイートは、モノリシックからエコシステム型になりつつあります。その中核には、レコード目的で高度なトランザクションアプリケーションのERPがあります。その目的において、ERPは十分成熟しており、また、顧客は一般には20%程度の機能しか使っていないとも言われており、ベンダーのアップグレード戦略に従う必要性は見直されるべきだと思います。

ERPの周りのエンゲージメントシステムおよびその他の拡張機能は、Salesforceや、ServiceNow、Workdayなどのクラウドアプリケーションを使用するのが理にかなっています。これは、アプリケーションパートナーと個々の企業によって作成された多数の接続アプリケーションのエコシステム内の顧客とパートナーを追跡するためのコアシステムを作成するSalesforceのパターンを繰り返します。各企業のSalesforceエコシステムは、これらのビルディングブロックから構成されています。同様に、ERPスイートは、資産管理、オンライン注文、またはプロジェクト会計のためにクラウドアプリケーションに容易に接続できます。

もちろん、ビジネス的なメリットがあれば、一旦、第三者保守サービスで現在のERPのコスト削減後に、コアの部分のERPを最新のバージョンアップにアップグレードすることができます。ただ、ベンダーのアップグレード戦略に沿って、その時期を決定する必要はないと思います。

市場に浸透している数社のメガERPベンダーは、Best in Classのクラウドアプリケーションベンダーの急増に道を譲りつつあります。メガERPベンダーはソリューション固有のソフトウェアベンダーほど組織的に機敏ではないため、メガERPベンダーはクラウド製品の成熟度に遅れをとっていると考えられており、また、メガERPベンダーは、顧客のロックインを目的に様々な対応を行っていると思います。

Rimini Streetのお客様は、テクノロジースタックのモダナイゼーションやクラウドベースのアプリケーションやツールなどのイノベーションへの投資など、ERPポートフォリオの成長と進化を続けています。

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