成長に必要なのは 「変化への柔軟な対応」と「時間の確保」!そのカギを握るコンポーザブルERPとは?変化に強いアーキテクチャーを目指して

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成長に必要なのは 「変化への柔軟な対応」と「時間の確保」!そのカギを握るコンポーザブルERPとは?変化に強いアーキテクチャーを目指して

日本リミニストリート株式会社

代表取締役社長 脇阪順雄

Oracle Database, SAP, Rimini One, Rimini Connect

目次

世界の変化は加速する

あなたの会社は変化に対応できますか?

変化に対応するためには、Edgeにフォーカス

世界の変化は加速する

ここ数年、変化が加速したと感じられる方は多いのではないでしょうか?世の中の不透明感はますます増しており、ウクライナ戦争の行方がわからない今、イスラエル戦争も始まり、さらなるエネルギーコストの上昇が懸念されます。そのような変化の中で、日本円は1ドル150円を超える勢いになっています。問題は、この変化が短期間のうちに起きていることです。これが10年にわたって起きた変化であれば、企業はその変化に十分に対応できていたかと思います。

この変化により、エネルギーコストが上昇し、また、海外からの仕入れにおいては円安が直撃することにより、企業のコスト構造は大きく変化しました。日本の売上が大きい企業は、利益率を直撃することになり、一番のプライオリティはコスト構造を改革することであるかと思います。一方で、海外売上の大きい企業においては、売上が上昇し、今のうちに新しい次の一手を打っていくことにより、グローバルの競争に勝ち抜いていく必要があるかと思います。

また、お隣中国の経済も曲がり角にかかっているとの分析もあり、日本のバブル崩壊のようなことが起きると、世界経済に急激な影響を与える可能性も出てきています。(出典:東洋経済 中国不動産バブル崩壊が深刻化する「5つの理由」 https://toyokeizai.net/articles/-/700678

IT業界においても、日本のITリソース不足は深刻であり、需要と供給のバランスにより国内のエンジニアリソースの価格が上昇するとともに、海外調達のエンジニアは円安の影響で割高になり始めています。

この変化速度の急加速に対して、各企業のビジネスは追従する必要があるのですが、これはIT部門において、対岸の火事ではないはずです。今までは、3年間の中期計画に基づき、ITの中期計画を立案し、これに合わせて3年かかりのプロジェクトを推進するような速度感で良かったものが、突然、来月までに変化を指さなくてはいけない時代がやってきています。さて、皆様のITアーキテクチャーはこのような急加速に対応できているでしょうか?

一つ、お隣の韓国企業の例をとって考えてみたいと思います。皆様の中にも、友人とのコミュニケーションにLineを活用されている方も多いと思いますが、お隣の韓国では、LineではなくKakao Talkが使われることが多いです。しかし、このKakaoという会社、単なるSNSのサービスプロバイダーではないのです。韓国においてはKakaoのスーパーアプリなしでは生活することが大変だと言っても過言ではないかと思います。日本と同様、Uberのようなライドシェアは参入できておらず、タクシーの配車アプリを利用することになるのですが、ほとんどの韓国人がKakao Taxiを利用されています。私のような外国人がホテルのフロントでタクシーをお願いしても、ホテルの方がKakao Taxiを使い呼んでくれるのが普通になっています。フロントでお願いすると「●●●●のナンバーのタクシーが●●分後に来ます」なんてことになります。また、韓国でバスに乗るには、Kakao Busがないと、寒い中、暑い中、バス停で待つことになります。このアプリを入れておけば、自分の乗りたいバスが何分後に、空席がどれくらいある状態で到着するかまで知ることが可能ですし、どうやらソウルだけではなく、韓国のどの地域でもサービスが提供されているようです。また、夜お酒を飲みに行った時のKakaoもあります。日本に比べて車社会のソウルにおいては、ビジネスにおいても自家用車を利用する頻度が高いです。韓国においても飲酒運転は御法度で、夜お酒を飲みに行った後は、代行運転をお願いすることになるのですが、これもKakao Driveという運転したい人と運転してほしい人を繋ぐサービスが利用できます。飲んでいると「あと●●分でドライバー来るから、そろそろ締めようか」なんて会話が行われます。

多分10年前にソウルをよく訪れていた方は驚いているのではないでしょうか?Kakao社はマーケットの変化に対して迅速に対応し、韓国におけるコンシューマーのスーパーアプリの世界においては、かなりのシェアを独占しています。これも、変化を見逃さずに早く対応することによる実績だと思っています。

もちろん、この変化にはリソースが必要になります。かつては、これらのCloudサービスの裏側では、Oracle DBが活用されていたのですが、バージョンアップによるビジネスのストップ、高コストな体質を考え、DBをOSS(オープンソースソフトウェア)DBに切り替える決定をし、その切り替えにあたり、リミニストリートのサービスを活用し、変化のための時間を作り、コストを削減し、時間・コスト・エンジニアを新しいサービスへの開発へと再投資することに成功をしているのです。

あなたの会社は変化に対応できますか?

さて、皆様の会社の状況を見てください。あなたの会社のアーキテクチャーは急加速する世界に対応することはできますか?

まず、考えなくてはいけないのは、「デジタル」なしで速度に対応できる世界だと思いますか?その昔、日本における改革というと「人間力」が中心であり、「気合」と「真面目さ」と「きめ細やかさ」で世界を凌駕してきたのは事実だと思います。しかし、世界のマーケットにおいて、それで対応することはできるでしょうか?世の中の速度は、「人間力」で対応できる時代は終わっており、「デジタル」に頼らなくてはいけなくなっていることは、Kakaoの事例を見ても明確だと思っています。

二つ目として、残念ながらITリソースは有限だということ。私もお客様に「御社の経営者がイノベーションのためにはいくらお金をかけても良いといい、社内には優秀なエンジニアが無限大にいるので心配しないでくれというのであれば、リミニストリートの出番はないかもしれませんね」とよくお話しさせていただきます。もちろん「そうなんだよ」とおっしゃる会社は皆無であり、みなさま限られたコスト、限られたエンジニアで、会社の要求するタイムフレームの中で目標を達成しなくてはいけないのです。先日、一橋ビジネススクール楠木教授のお話を聞く機会がございました。その中で、楠木先生は、「戦略とは何をするかを決めることではなく、何をしないかを決めることである」とおっしゃっていました。私も、日本リミニストリートという企業を経営する上で、肝に据えなくてはいけない言葉だと思いましたし、IT戦略においても同じだと思っています。限られたIT予算、IT人材の中で目標を達成するためには、「何をやらないか」を決めることだと思っています。私も、30年以上に渡りこの世界で働いていますし、常に新しい技術は大好きです。しかし、限られたITリソースの中で、全てに対して最新技術を利用しようとすると、全てが中途半端になり、強いては経営者の要求するスピードで目標を達成することはできないのではないでしょうか?

そうなりますと、今はどこにITリソースを集中すべきなのでしょうか?私は前述したように急加速する世界に対応するための「変化に強いアーキテクチャー」の構築に集中すべきではないかと思っています。

では、変化に強いアーキテクチャーとはどのようなものでしょうか?ガートナー社はコンポーザブルエンタープライズという言葉を利用して説明しています。実現論や、部分的な考え方こそ違いはあるものの、大手のソフトウェアベンダーも同じことを行っています。SAPは変化に対応するためには、BTP(Business Technology Platform)を利用し、ERP本体には手を加えることなく、Edgeで対応するようなアーキテクチャーを推奨していますし、Oracleもコンポーザビリティーという言葉で表現をしています(出典:https://blogs.oracle.com/saas-jp/post/how-composability-can-help-you-weather-uncertainty-on-the-road-ahead1)。ソフトウェアベンダーは、将来のパッケージソフトウェアとしてのERPはSaaS化されていく方向性の中で、企業や業界の独自性が高い部分は、競争力を加速化するためにも、Edgeのデジタルプラットフォームの中で開発すべきであり、非競争領域に関しては、周辺のSaaSソリューションとの連携を図る世界になると信じています。現在、大手企業向けの最新ERPとして、オンプレミス、もしくは、IaaS上に自社のインスタンスを作成するプライベートクラウドでのインストールを認めるのは、SAP S/4 HANAくらいであり、そのSAPも、SAP Now Japanの中で、SAPジャパン代表取締役の鈴木さんが「今後の新規投資はオンプレミス製品には行わず、クラウド製品に集中するということだ。従って、新規機能もクラウド製品にのみ実装する」と発言されています(出典:https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2310/04/news028.html)。さて、みなさんこのようなアーキテクチャーを来年までに完了させよと言われたら、どうお答えされますか?私がその立場に置かれたら「無理だよ」っていいますし、皆様も同じではないでしょうか?

変化に対応するためには、Edgeにフォーカス

では、どうするか。私からは、「皆様の経営プライオリティに基づき、順繰りにEdge側へ出していくことにより、今の基幹システム、ないしは、ERPをシンプル化していきましょう」と、ご提案させていただきたいと思っています。これにより、時間をかけて、尚且つ変化に対応し、結果を出しながら将来のアーキテクチャーに対して適合していくことができると思います。時間をかければできそうだと思いませんか?その時に「いやいや、今のERPは保守が切れちゃうし、OSも古くなるし、セキュリティーも心配だし」とおっしゃるお客様もいるかもしれませんが、ご安心ください。リミニストリートは、Rimini Oneサービスにより、保守を最低15年は延長し、OSの最新化をサポートし、尚且つセキュリティーの担保を行うことができます。私のアイデアに賛同いただけるのであれば、一度リミニストリートと話してみませんか?

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