
もう、私たちは一緒にいるべきではないと思います。 あなたのせいではありません。いや、よく考えると、ほとんどあなたのせいです。関係が始まった当初は順調でしたが、次第にすれ違いが生じ、今では求めるものが異なってしまいました。
あなたは変わってしまった
かつては、毎年の保守費用を支払うことで、私はあなたからサポート、メンテナンス、新機能を提供してもらえました。しかし、新機能の提供は次第に減り、やがて途絶えてしまいました。それにもかかわらず、私は毎年100万ドルを支払い続けていましたが、得られる価値は減少していきました。
また、あなたは私をそのままの状態で受け入れることをやめてしまいました。何度も「アップグレードしなければ、関係を続けられない。」と言われました。私が500万ドルを投じて導入したソフトウェアは、あなたにとっては古いものになり、サポートされなくなりました。私は、このソフトウェアに大きな労力と資金を投入してきました。すでに支払いも完了していて、安定しており、カスタマイズも施され、私のビジネスにとって最適な状態になっています。
それなのに「今のバージョンは古すぎるため、サポートを継続するには追加費用が必要。」と言われるのは、受け入れられるものではありません。私がどんな気持ちになったか想像できますか?同じような気持ちになった人は私だけではないでしょう。
システムを正常に運用し、正式なサポートとメンテナンスを受け続けるために、私は何度か、高額なコストをかけてアップグレードに応じました。アップグレードは困難を伴い、業務にも影響を及ぼしましたが、あなたとの関係のために応じました。しかし、もはやこれ以上は続けられません。あなたから好かれ、大切にされるためだけにアップグレードを続けることはできません。私は現状に満足しており、これ以上のアップグレードは不要です。
泣きっ面に蜂
2027年の最後通告がありました。2027年12月31日以降、サポートを維持するために追加で2パーセントの料金を請求するとあなたは発表しました。私にとっては10%のコスト増です、私の予算は厳しく、それを負担する余裕はありません。
さらに追い打ちをかけるように、あなたは2030年以降、契約が終了することも発表しました。今後、私は何を得られるというのでしょうか?あなたは年間料金を上げ続けています。最初は3.3%、次に5%、そして今度はさらに最大5%の値上げが予定されています
圧力を感じている
あなたが私にECCソフトウェアを手放し、S/4HANAという新しくもない製品に移行させようとしているのは明らかです。今になってようやく分かりましたが、あなたはこれにずっと時間を費やしていたのでしょう。これまえで共に築いてきたものを考えると、こんなことは信じたくはなかったですが、私はあまりにも無邪気で、そんなはずはないと考え、兆候に気付いていながら見ないようにしていました。それは私の責任です。あなたがHANAという独自のデータベースに時間と労力を注ぎ始めた時に、もっと注意を払うべきだったのかもしれません。今となっては、あなたとHANAの間には、特別な関係があるのは明らかです。
あなたは私にHANAやS/4HANAへ移行させようとするだけでなく、私が持っている永久ライセンスを放棄し、サブスクリプションに置き換えるよう求めています。それはまるで、自分の持ち家の権利書を手放し、代わりにあなたと賃貸契約を結ぶようなものです。家と言えば、あなたは私に自分の拠点を離れ、クラウドへ移行するように求めています。あなたはそれを「RISE with SAP」と呼んでいますね。表面的には魅力的に見えましたが、詳しく調べたところ、私には適していないことがわかりました。選択肢が制限され、包括的な契約に縛られることになります。私は、ベンダー主導のロードマップではなく、ビジネス主導のロードマップを求めています。これまで共に過ごした時間を考えれば、今になって面倒な契約を結ぶ必要がありますか?私は必要ないと考えています。
RISE、GROW、あるいは切り捨てられるのか
私はこれまで、ECCソフトウェアをオンプレミスで安定して運用してきました。正直なところ、S/4HANAへの移行を検討したこともありますが、それもオンプレミスでした。それが私にとって最も安心できる環境だからです。ところが、今になってあなたは、今後のイノベーション、例えばAI、生成AI、サステナビリティといった新機能は、RISEまたはGROWプログラムでS/4HANA Cloud(パブリックまたはプライベートエディション)を利用している顧客にしか提供されないと言っています。
さらに、これらの機能を利用するためには、プレミアムまたはプレミアムプラスパッケージを選択しなければならないという条件までついています。申し訳ないですが、私にはすべてあなたの都合で決められているようにしか思えません。だから、私は前に進むことにします。
他の選択肢
他の選択肢 正直に告白すると、私は他の選択肢を見つけました。それはリミニストリートです。彼らは、今の私のままで受け入れ、現在のECCソフトウェアを切り替えた時点から15年以上にわたってサポートしてくれます。2027年や2030年、2040年といった期限はなく、ただ私にとって最善の選択肢を提供しようとしています、そして今の環境をそのままサポートしながら、私が目指す方向へ導いてくれます。アップグレードは、私が望まない限り不要です。彼らは、今の環境を最適化し、ECCの周辺部分を革新することで進化を支えてくれます。それだけでなく、私のIT環境の変革を、ビジネスのニーズに応じて最適なタイミングと方法でサポートする専門チームまで用意してくれます。
そして決定的なのは、年間サポート費用が最大50%削減できるという点です。リミニストリートの顧客満足度は、7つのサポート基準において平均4.9/5.0 という評価を受けています。さらに、カスタマイズ環境のサポート、税務・法務・規制のアップデート、ソフトウェアをアップグレードせずに環境を最新に保つための互換性ソリューション、セキュリティ対策まで提供してくれます。そして、SAPクラウド製品(Ariba、Concur、SuccessFactorsなど)向けのマネージドサービスも展開しています。私は大切にされていると、心から思えます。
ご多幸をお祈りいたします
これだけは知っておいてください。私は今でもあなたのソフトウェアが好きです。だからこそ、これからも作り続けてほしいと思っています。いつか、また再び関わることがあるかもしれません。しかし今は、そしてこれから数年間は、この道を選ぶしかないと思います。
さようなら、そして、ご多幸をお祈りいたします。
敬具
私より