
SAPの保守期限、迫るタイムリミット!
「え、弊社のSAP、あと数年で使えなくなるの!?」
そんな声があちこちで聞こえてきます。実は、多くの企業が今まさにその状況に直面。SAPのERPシステム、特に「ECC 6.0」の保守期限が2025年末に迫っています。EhP6以上のお客様でも、猶予は2027年(追加の延長保守料を払えば2030年)まで。あっという間にその時は訪れます。
しかし、それだけではありません。S/4HANAを導入している企業も安心してはいられません。SAPはこれまで9つのバージョンのS/4HANAをリリースしましたが、初期のバージョンはすでに保守終了し、1709~2020のバージョンは今年の年末で終わります。
これ、結構シャレになりません。
SAP保守終了、その時何が起こる?
「SAPの保守が切れる?…でも、弊社はまだ大丈夫でしょ?」 そう思っている企業も多いですが、事態はそう甘くありません。
SAPの保守が終了すると…
- 新しいバグ修正なし
- 税法改正対応なし
- OSやDBのアップデート対応なし
- SLA保証なし(つまり、システムトラブル時の対応時間が不透明に)
要するに、何かトラブルが起こってもSAPは面倒を見てくれません。基幹システムがストップしたら?重大なバグが発生したら? まさに「任意保険なしの車を高速道路で走らせる」ようなものです。
SAPはこれを「カスタマ・スペシフィック・メンテナンス」と呼んでいますが、実質的には“過去のナレッジベースにあるものしか対応しない”という最低限のサービスです。
要するに、「新しい問題は自分で何とかしてね」というスタンスです。 これ、本当に大丈夫なのでしょうか?
「SAPのロードマップ=アップグレードのみ」の罠
SAPが提示している「解決策」はただ一つ。
「アップグレードしてください」
…いやいや、それってベンダーに都合がいいだけではないでしょうか?
実は、SAPは「ECCのアップグレードはS/4HANAへの移行が前提」としており、ライセンス体系も変更されます。要するに、
- 新たにS/4HANAのライセンスを買わなければならない
- 従来の永久ライセンスを捨て、サブスク契約(RISE with SAP / GROW with SAP)に移行する必要がある
つまり、「ずっと使えると言われたライセンスを捨てて、SAPのクラウドサービスを契約しろ」と言っているのです。
おまけに、「RISE with SAP」は最近売上が減少しているというデータもあります。SAPが「RISEに移行しろ!」と声高に叫ぶ一方で、企業側は「それ、本当にメリットあるの?」と慎重になっています。
実際、Gartnerの調査によると、RISE with SAPの売上比率は71%から41%へと大幅に減少。 S/4HANAの導入率も伸び悩んでおり、「アップグレードしたけど結局何も変わらなかった」という声も聞こえてきます。
「お客様主導のロードマップ」という選択肢
多くの企業が今、ベンダー主導のアップグレードではなく、自社主導の戦略を模索し始めています。
SAPの言いなりにアップグレードするのではなく、
- 安定したERPを低コストで運用する
- インフラだけリフト&シフトする
- 緊急性の高い分野(顧客接点やDX)にIT投資を集中させる
といった、企業にとってメリットのある選択肢を取ることが重要です。
特に最近のトレンドとして、「コンポーザブルERP/二層ERP」という考え方が注目されています。これは、
- 記録システム(会計、人事)
- 革新システム(CRM、マーケティング)
- 差別化システム(製造、物流)
といった領域ごとに異なるシステムを組み合わせ、モノリシックなERPの制約から解放されるというものです。
SAPも「二層ERP」を提唱していますが、結局のところ「クラウドへの移行」が前提になっています。
…だったら、自社のペースでDXを進めたほうがいいのではないでしょうか?
リミニストリートができること
「それでも保守が切れるのは不安…」
そんな企業のために、第三者保守という選択肢があります。
リミニストリートでは、SAPの保守をSAPより高品質&低コストで提供します。
- SAPの半額で、同等以上のサポート
- バージョン固定でOK、無理なアップグレード不要
- 税法改正・セキュリティパッチも対応
実際、SAPのERPユーザーの1割がすでにリミニストリートのサービスを利用しており、アップグレードのコストを抑えつつ、業務主導のIT戦略を実現しています。
「SAPの言うことを鵜呑みにするのではなく、本当に必要な投資を見極める」。
そんな時代が、すでに始まっています。
今年9月が決断のタイムリミット
「弊社のSAP、どうしよう…」と悩んでいるなら、2025年ではなく、今年の9月末が実質的なタイムリミットです。
SAPの保守契約は1月開始・12月終了が一般的ですが、9月末までに解約しなければ自動更新され、翌年の請求が発生します。
リミニストリートへの移行には3~6ヵ月程度。
今決断すれば、アップグレード不要で、無駄なコストを削減できます。リミニストリートのサポート内容や具体的な導入手順について知りたい方は、ぜひお問い合わせください。
「SAPの言うままにアップグレードするのか? それとも、より合理的な道を選ぶのか?」
決断の時は、もう目の前に来ています。
注:本情報は、掲載時点における、以下を含むインターネット上の情報等に基づいたリミニストリートの見解・解釈です。
日経クロステック/日経コンピュータ 島田 優子. 「半数が間に合わない、急速なクラウドシフトで「SAPの2027年問題」に混乱」. 日経xTech. 2024/12/13 JST. https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03033/121200001/, (2025/1/20 JST)
Lindsay Clark. RISE with SAP sinking year on year. The Register. 2024/9/16 UTC. https://www.theregister.com/2024/09/16/gartner_finds_rise_with_sap/, (2024/11/24 JST)
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